技工士諸氏へ

 私が技工士になり既に28年の歳月が流れました。
しかしその間に技工士の地位は、大臣免許、大臣告示の7:3問題等々ありましたが結局は、上がることはありませんでした。
それどころか、そのころよりも単価は下がっています。もし当時今の価格なら、私は間違いなく技工を辞めていたと思います。しかし現在技工士の置かれている立場もそうですが、歯科医の先生方の勤務条件も当時と比べればかなり悪化しているところにも目を向けるべきです。
 我々技工士が、現在様々な意味でつぶし合いをしています(弊社も同様ですが…)。国際競争力もありません。
ひとり親方のラボが多く業界の7,8割を占めています。そのことに皆疑問を持たずに来ていて、自らの地位を下げています。このことは最終的には、エンドユーザーである患者さんに対して良い歯科治療の阻害因子となっています。

 歯科の点数は決まっていて、その中での取り分の問題になっています。しかし現状それで回っていて、問題提起(ウェブ上で騒いでも意味ないです)も実質的な行動もなければ、国も行政も問題なしとするに決まっています。より安く受注し広範囲で営業を行うところが勝つという単純な図式になっています。現状何を最優先するかといえば、目の前のお金という話です。
ひとりで仕事をやるメリットってなんでしょう?誰にも文句を言われない?だとすれば質の担保や質を上げていく事は難しいでしょう。自費が上手な技工士さんたちは、どんどんセミナー屋さんに鞍替えしている現状、どう見えていますか?
ほとんどの普通の技工士は、価格競争の中で命を削って仕事をしていくしかないのが現状です。
私見を述べれば、もっと協力していくべきだと思います。極端に言えば、力のある大手ラボが一市町村に1つのラボ(組合形式)を作りみんなでそこに加盟して、機材を共同購入、共同使用して競争力というよりも共同体として各歯科医院と契約して、その中で技術レベルに応じて歯科医師が技工士を選択していくようなシステム(注:ここでは、独占禁止法等々は考えません)が良いとかなり以前から思っています。
私の地元を起点として、数十件のラボに向けて書簡を出したこともありますが、わずか3件ほどレスポンスしかありませんでした。

 今技工界に機械化の波が来ています。これを積極活用する事で技工士、取引先の先生、患者さんみんなにメリットのある体制が作れるのではないかと思っています。毎日毎時間使うわけでもない機材を1件1件購入していたら良いのは、メーカーさんだけです。
そのメーカーさえ、CADCAMセンターなどをどんどん作り技工士の仕事を奪っていっています。
そういう時代に、旧態依然とした考えから脱却しなければ海外からもし大資本がやってきたら廃業に追い込まれることになりかねません。
ひとりひとりが結束していく事が一番大事だと思います。
これがわたしの考えです。
ひとりでも賛同し、この業界が変化していく事を願ってやみません。

代表取締役 松下 寿

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